より良い転職をするためには、やっぱりお金の話しは避けて通ることができません。
でも、転職を阻むものは何もお金の問題だけではありません。他のページでも、残念ながら転職がうまくいかなかった人の例をいくつか紹介して含ましたが、彼らに多く共通するのは、家族をはじめとしたまわりの人の反対なのです。
ここでは、転職について家族の説得という視点から解説します。
そもそも家族はなぜ反対するのでしょうか?自分はよりよい将来のためにこんなにも一所懸命に考えているのに、なぜわかってくれないのか?
しかし、それは自分からの視点だけであって、会社の状況や自分のおかれている立場を知らない家族からしたら、この先の生活の不安の方が先に立つのは当たり前です。
生活の質が変化してしまうことへの不安や恐怖から、転職はやめておきなさいと引き止めます。不景気な時期であればなおさら、家族の理解を得るのもなかなか大変かもしれません。
その不安を解消するには、よく話し合いをして理解してもらうしかありません。では、どうやって話しをしたら家族は理解してくれるでしょうか?
例えば、ただでさえ不安に感じている家族に「今の会社はつらいから辞める」なんていう「辞めたい転職」の話しをしてしまったら、家族は反対し続けることになります。
転職をするのであれば、少なくとも「やりたい転職(独立)」であることが条件になります。
もちろん、あまりにも現在の職場がブラック企業で、心身ともに危険な環境で「辞めないと死んでしまう」というような環境ならば別ですよ。
そしてまた、ただ「やりがいがあるから転職したい」というだけでもいけません。それにプラスして、家族の不安を解消してあげられるような材料が必要になってきます。
■転職における家族の不安を解消する方法
転職の不安を解消する材料としては、転職先の会社の情報や業界の将来性などいろいろとあるわけですが、一番気になるのはやっぱりお金のお話しですよね。
まず家族が転職に反対する不安の根本は、今の生活の質が変わることにあります。
仕事や会社の内容もさることながら、お金に対する家族の不安を取り除いてあげられるようなお話を、できるかぎりしてあげることが必要です。転職者がご主人であれば、特に奥様のご理解が絶対に必要です。
具体的には次の転職先、もしくは転職先候補が決まっているのであれば、年収がいくらになって、今と比べてどれくらい変わってくるのか・・・また、わかる範囲で将来どの程度の収入になる見込みがあるのか・・・
もし収入が落ちる場合は、今の生活レベルにどんな影響があるのか、もしくは影響が出ないようにどのようなことができるのか・・・
他にも、子供の養育費や老後までの生活のシュミレーションなどから、必要になるであろうお金を算出してみるなど、「ここまで考えているのだ」という、綿密なプランニングを説明して納得してもらわなければいけません。
あなたがもし独身の方であれば、「とりあえず食べるのに困らなければいい」という考え方でも大丈夫ですが、家族がいる場合の転職では、お金は最優先で考えなくてはいけないことなのです。
とある社長さんのお話ですが、高校時代の後輩に「一緒に会社をやらないか?」と誘ったという話しを聞いたことがあります。
高校時代のクラブの後輩ですから、そこには絶対的な上下関係がありますので、ふたつ返事で「ついていきます!」というような展開があってもおかしくはないのですが、そう簡単にはいかなかったようです。
というのも、社長は独身だったのですが、その後輩にはすでに家族がいたようで、なかなか家族の理解が得られなかったようなのです。
毎月の給与や賞与の金額、福利厚生に労働時間など、後輩というよりは、その家族に対して詳細な条件面での説明が必要だったということです。
やっぱり自分だけの生活やお金でないのですから、転職先にいくらやりがいのある仕事が待っていたとしても、それだけで家族を説得することはできないわけです。
家族がいる場合の転職を成功させる重要なポイントは、やりがいはもちろんのことながら、むしろ重要なのはお金の話なのです。逆に言えば、お金の話しに関するポイントさえおさえておけば、家族としても最終的にはOKを出す可能性が高くなります。
もしあなたが家族を説得しなければいけなくなったときは、当サイトの知識を存分に活かして、交渉にあたってみてください。